こんにちは、腹筋がカニの裏の人(プロフィールはこちら)です。
東京ノービスボディビル選手権が近づいてきましたね。
この頃になると、多くの選手が
- 自分の階級はどういう勝負になりそうか
- ここから当日まで何をすればいいか
といったことを考え始めると思います。
そこで今回は、東京ノービス2026の男子ボディビルに絞って、各階級ごとの戦い方を私なりに整理してみたいと思います。

※自分は審査員ではないので、あくまで「筆者がこの大会のこの階級に出るとしたら、こういう戦い方をする」という視点で読んで頂ければと思います。
東京ノービスは初心者が多い大会ですが、だからこそ逆に、仕上がりやポージングの差が順位に直結しやすい大会でもあります。
特に東京大会はノービスでもレベルが高く、甘い仕上がりや雑なポージングでは簡単には上位に行けません。
今回の記事が、これから出場する方や今後東京ノービスを目指す方の参考になれば嬉しいです。
全階級に共通して言えること
まず、どの階級にも共通して言えることがあります。
それは、ノービスは初心者が多い大会だからこそ、規定ポーズの精度が大きな差になりやすいということです。
ほとんどのノービス出場者を見ていると、筋量や仕上がりといった見た目の変化には気を配っていても、ポージングにまで細かい意識が向いていると思われる選手はそこまで多くない印象があります。
例えば、
- 全体的に肩が上がってしまっている
- バックダブルバイセップスで肩甲骨が寄ってしまっている
- 骨盤が前傾/後傾しすぎている
- 呼吸のコントロールができず、ウエストが太くなってしまっている
- フロントリラックスやラットスプレッドで背中の広がりが出ていない
肩が上がれば僧帽筋ばかりが目立ってアウトラインのシルエットが崩れますし、肩甲骨が寄っていると背中の広がりが強調できません。
骨盤の角度が悪いと、腹筋や脚の見え方も弱くなり不格好です。
つまり、筋肉量や仕上がり以前に、見せ方の時点で損をしている選手が多いということです。
逆に言えば、ここを押さえるだけでも相対的に有利になります。
筋肉は今から急には増えませんが、ポージングの精度は今からでも上げられます。
自分が出場するなら、ここからの時期はコンディション作りと並行して、
- 規定ポーズを正しく取れるか
- 肩がすくんでいないか
- 骨盤の角度は適切か
- フロントリラックスポーズが綺麗に取れているか
このあたりを確認します。
ボディビルは単なる「筋肉自慢大会」ではなく「審査される形で筋肉を見せる」必要があるということを心がけましょう。
人数の多い階級ほど「どう目立つか」が重要になる
もうひとつ全体的に言えることがあります。
それは、参加人数が多い階級ほど、審査員の目に入る工夫が必要になるということです。
ただし、ここで勘違いしてほしくないのは、「目立つ」と「悪目立ち」は全く別物だということです。
ノービスではたまに、
- ポーズに入るまでのプレアクションが長い
- 必要以上に大きな動きで目立とうとする
といった見せ方をする選手がいます。
本人としては「目立とう」としているのだと思いますが、実際にはこういった動きは、逆に審査員の印象を下げてしまう可能性があるのでやらない方がいいです。
特にプレアクションが長い選手は、プレアクションを取っている間に審査員の目が他の選手に移ってしまう可能性があるので注意が必要です。
トップビルダーの中にはプレアクションを取り入れている選手も多くいますが、それは言ってしまえばトップビルダーだから許される演出です。
トップ選手であれば、審査員はその選手を予め認知しているので見てもらえやすいですが、そうでない選手が長いプレアクションを取ってしまうとそのまま見られず終わってしまう可能性があるためです。
むしろ意識したいのは、コールされたら真っ先に規定ポーズを取りにいくこと。
真っ先にポーズを取ることで、審査員の視線が最初に自分へ向きやすくなるからです。
特に人数が多いクラスでは、審査員も全員をじっくり見られるわけではありません。
一瞬の印象でピックアップされるかどうかが重要になります。
その中で、最初にポーズを見せることができれば、それだけで審査の土俵に乗りやすくなります。
先ほども触れましたが、プレアクションが長すぎたりすると、そもそも審査員にほとんど見てもらえないまま終わってしまう可能性すらあるかもしれません。
人数が多い階級ほど、まずは審査員に見てもらわないと話になりません。
だからこそ、目立つために余計な動きをするのではなく、規定ポーズを一番早く取ることの方が結果的に有利だと私は思っています。
各階級ごとの戦い方解説
まず前提として、ボディビルの大会ではバルク・絞り・バランスが評価に直結することは言うまでもありません。
それらをしっかり押さえたうえで、ここからは男子ボディビルの各階級ごとに、私が考える戦い方を解説していきたいと思います。
男子ボディビル55kg以下級
55kg以下級は15名出場で、6位までが入賞ラインです。
出場者数はそこまで多くありませんし、最軽量級ということもあって、いわゆる「身長−100<体重」のような極端にバルクのある選手は見当たりません。
名簿上の数値を見る限りでも、この階級はバルク勝負というより、やはり絞り重視の階級になると考えています。
55kg以下級に限らず、軽量級は毎年とにかく仕上がりが良くないと勝てません。
逆に言えば、サイズが多少劣っていても、仕上がりが一段上なら十分勝負になります。
もし自分がこの階級で出るとしたら、ここからは完全に“絞り切る”方向に振り切ると思います。
具体的には、
- 体脂肪を最後まで削り切ること
- ベースのコンディションを先に完成させること
- 大会直前に変な調整を入れて崩さないこと
この3つを最優先にします。
自分ならまずしっかり絞り切った上で、最後に皮膚感をバリっと見せるための微調整を意識します。
余計なことをせず、仕上がりそのものの強さで勝負するのがこの階級の基本であり、その中でバルクの差が最終的な鍵になると思います。
男子ボディビル60kg以下級
60kg以下級は26名出場で、こちらも6位までが入賞です。
この階級は出場者数が55kg以下級より多く、身長レンジも広めです。
その一方で、体格としてはある程度近い選手が多く、見た目の差がつきにくい階級でもあります。
55kg以下級のように完全な絞り勝負という感じでもなく、70kg級ほどサイズ感が強く出るわけでもない。
だからこそ、この階級はバランスと仕上がりの総合力勝負になりやすいと思っています。
自分がこの階級に出るなら、戦略としては「弱点を作らない仕上げ」を重視します。
60kg級でありがちなのは、
- どこか明確な弱点がある
- ポージングで損している
といった、“惜しい”仕上がりです。
この階級は人数が多いので、そういう小さな弱点が比較の中で目立ちやすくなります。
何か一つ突出しているだけではなく、全体として整っていることが大事です。
そのため自分なら、
- サイズをなるべく残しつつも絞り切る
- フロント、サイド、バックの見え方に大きな穴を作らない
- ポージングで完成度を底上げする
このあたりを徹底します。
ポージングも自然な範囲で、かつ弱点をなるべくカバーできるような取り方ができるように練習します。
ピーク調整も、55kg級のようにひたすら削り切る方向ではなく、張りを残しながら整える方向に持っていくと思います。
男子ボディビル65kg以下級
65kg以下級は27名出場。ここも6位まで入賞です。
この階級は人数も多く身長差もあるため、ノービスの中でもかなり展開が読みづらい階級です。
また、この階級からはある程度バルクも求められるようになってきます。
そのため、単純に絞るだけではなく、どこまでバルクを残すかという視点も重要になってきます。
ただ、大会を毎年見ていると、だいたいこの階級からは、バルクはあるが仕上がりが一歩甘い選手が2位〜3位ぐらいに甘んじてしまうというケースがたまに発生しているイメージもあります。
迫力はあるし目立つのですが、比較審査になると仕上がりの差で優勝まで届かない。そういうパターンは結構多い印象です。
そのため、バルク派の選手にとっては
- 上位入賞を狙うのであれば、ある程度バルクを残した戦い方も選択肢になる
- 一方で、優勝を狙うのであれば、バルクを多少犠牲にしても絞り切る覚悟で臨んだ方が有利
という風に、目標によって戦略を分けるのもアリなのかなと感じています。
男子ボディビル70kg以下級
70kg以下級は38名出場で、男子ボディビルの中でも最大ボリュームです。
トレーニング歴の長い選手も多く、サイズも仕上がりもある程度揃ってくるので、ノービスの中でも一気にレベルが上がる階級だと感じます。
この階級の大きな特徴は、まずピックアップを通らなければ勝負にならないことです。
人数が多いので、最初のラインナップの時点で埋もれてしまうと、そもそも比較審査に進むことができません。
そのため70kg級では、「比較で勝つ」以前に、「ラインナップの時点で目立つ」ことが非常に重要です。
自分の経験上、この時にかなり大きな鍵になるのがミッドセクション。
パッと横一列に選手を並べて見たときの印象で、やはり一番目につきやすいのは身体の中心部であるミッドセクションです。
自分は腹筋が強いタイプなので、ラインナップの時点で比較的目立ちやすく、実際にピックアップを通りやすい傾向があります。
これまでの出場大会を振り返っても、ノーピックで比較審査に進むことが非常に多かったです。
そのため、自分がこの階級に出るなら、まずは「ミッドセクションで目立つこと」を強く意識します。
具体的には、
- 腹筋が強い人は、お腹が膨らまないように呼吸をコントロールし、腹筋を軽く収縮させた状態をキープする
- 腹筋がそこまで強くない人は、バキュームでウエストの細さを強調する
といった工夫をします。
ノービスの大人数クラスでは、“良い身体かどうか”もそうですが、“目に入るかどうか”でふるいにかけられる印象があります。
だからこそ、70kg級はまず見つけてもらうための戦略が必要です。
また、こういう大人数クラスでは、先述したようにプレアクションを長く取るといった悪目立ちを控え、真っ先にポーズを取ることで審査員の目が自分に向きやすくすることを心がけるといいと思います。
男子ボディビル75kg以下級
75kg以下級は29名の出場で、人数が多く、かなり見応えのある階級です。
この階級になると、70kg級までとはまた少し雰囲気が変わってきます。
明らかにサイズのある選手が増えてきて、ステージ上での迫力も強くなります(実際、選手名簿を見ても「身長−100<体重」の選手が数多く出場しています)。
そのため75kg級では、ラインナップの時点で「どれだけデカいか」で目立てる選手か、または「仕上がりの凄さ」でパッと目を引く選手が有利になると予想します。
しかし、その中で優勝を目指すのであれば、もちろんバルクと仕上がりのレベルが高く、ポージングもうまくなければなりません。
おそらくこの階級は、全体の完成度が最も求められるレベルの高い階級になるのではないかと思います。
男子ボディビル75kg超級
75kg超級は18名出場です。人数自体は少し落ち着きますが、ステージ上の迫力は一段と上がります。
ここまで来ると、まず前提として「ある程度のサイズがあること」が必要になります。
この階級も75kg以下級同様に「身長−100<体重」の選手がほとんどで、クラシックボディビルの基準を超える選手も多く出場します。
ですので、軽量級のように絞れていれば何とか勝負になるという世界ではありません。
また、75kg超級に関しては、ノービス全体で見るとコンディションの完成度にバラつきがあることも多く、バルクで押し切るという戦い方も現実的な選択肢の一つだと思います。
軽量級や中量級のように、全員がしっかり仕上がっている前提での比較になりにくいため、サイズやフレームの強さがそのまま評価に繋がる場面も少なくありません。
実際に過去の大会を見ていても、しっかり仕上がっているけれどサイズで見劣りする選手より、多少甘さはあっても圧倒的なサイズ感で目立つ選手が上位に残っていた印象があります。
ただし、この戦い方が成立するのは、
- 明確にサイズで上回っていること
- 最低限のカットは出ていること
このあたりが揃っている場合に限ると思います。
単に甘いだけでは評価されませんが、「デカくてある程度絞れている状態」であれば評価される可能性は十分あります。
その仕上がりの目安として、特に分かりやすいのが脚のカットです。
軽量級では、大腿四頭筋に細かいストリエーションが走るほどにバリバリに仕上げてくる選手も多く、より高いレベルのコンディションが求められます。
一方で75kg超級では、ノービス全体としてそこまで仕上がりが揃わない年もあるため、脚に関しては
- 外側広筋・内側広筋・大腿直筋のセパレートがしっかりしていること
- 縫工筋が見えること
このあたりまで絞れている状態であれば、優勝や上位を狙える可能性は十分にあると思います。
もちろん、そこからさらに絞り切って細かいストリエーションまで出せれば理想ですが、75kg超級においては、少なくともこのラインまで来ていれば、サイズやフレームと組み合わせての勝負も可能なのではないかと思います。
計量はできる限り前日に済ませておこう
これは全体的に言えることですが、よほどの事情や体重の余裕がない限り、計量は前日に済ませておきましょう。
当日に計量を残してしまうと、
- 体重の不安を抱えたまま当日を迎えることになる
- 朝の水分や食事の調整が難しくなる
- 計量後のリカバリー時間も短くなる
といったデメリットが大きいからです。
さらに、前日に計量を済ませていない状態だと、「明日ちゃんと計量をパスできるか」という不安を抱えたまま寝ることになりやすいです。
そうなると寝つきが悪くなったり、途中で何度も目が覚めたりして、当日のコンディションにも影響が出る可能性があります。
大会前日はただでさえ緊張しやすいので、そこに計量の不安まで重なると本末転倒です。
大会前はなるべく不安要素を潰しておくことが大切だと思いますので、基本的には前日に済ませておきましょう。
まとめ
ここまで、東京ノービスの男子ボディビル各階級について、自分なりの戦い方を整理してきました。
まず大前提として、どの階級であっても
- バルク
- 絞り
- バランス
この3つが重要であることは変わりません。
そのうえで、もう一つ忘れてはいけないのが
「審査員に見てもらうこと」
です。
どれだけ頑張っても、審査員に見てもらえなければ評価はされません。
特に人数の多い階級ではこの要素が非常に重要になります。
ただし、ここで注意したいのは
「目立つこと」と「悪目立ち」は全く別物であることです。
- プレアクションを長くする
- 動きを大きくしすぎる
といった見せ方は、逆に評価を落とす原因になります。
意識したいのは
👉 誰よりも早く、正確に規定ポーズを取ること
これだけで審査員の視線を引きやすくなります。
また、ポージングの精度も非常に重要です。
肩の位置、骨盤の角度、背中の広がりなど、細かい部分の違いがそのまま評価に繋がります。
ボディビルは単なる筋肉自慢ではなく、
**「審査される形で筋肉を見せる競技」**であることを意識しておく必要があります。
その上で、各階級ごとの戦い方を整理すると
- 55kg以下級 → 絞り切ることが最優先
- 60kg以下級 → 減点要素を無くす
- 65kg以下級 → バルクを残すか絞り切るかの戦略判断
- 70kg以下級 → ラインナップで目立ってからが勝負
- 75kg以下級 → バルク・仕上がり・バランスの総合完成度
- 75kg超級 → アウトラインやフレームの迫力がカギ
このように、同じボディビルでも階級によって戦略は少し変わってくると思います。
最後に
東京ノービスは初心者向けの大会ではありますが、近年は競技人口の増加に伴いレベルが非常に高くなってきており、その中で成績を残すためには自己流では難しい部分があります。
だからこそ、大会経験者や実績のある選手・コーチに指導を受けることは大切だと感じています。
もし今、
- 仕上がりが間に合うのか不安
- 大会当日までどう調整すればいいか分からない
- ポージングやピーク調整に不安を抱えている
という方がいれば、DMなどで相談してもらえればできる範囲でお答えします。
私自身、東京クラス別、東京選手権といった東京大会を何度も経験してきた中で、東京の大会特有のレベル感や仕上がり基準はかなり見てきました。
その経験も踏まえて、東京大会に向けたコンディション作りや仕上げ方のサポートも行っていますので、当ブログの問い合わせフォームやInstagramのDMなどからご相談いただければと思います。
興味のある方は、まずはお気軽にお問合せください!
東京ノービスに出る選手の皆さんは、残り期間、ぜひ悔いのない準備をして本番を迎えてください!
参考記事
大会1週間前からの調整方法については以下の記事で詳しく解説していますので参考にどうぞ!


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