こんにちは、腹筋がカニの裏の人(プロフィールはこちら)です。
今回はちょっとシビア?な話になるかもしれません。
ボディビルとの向き合いを間違えると不幸になるなかしれないよ、という話です。
そして、それはボディビルに向いている/向いていないという概念にも繋がるかもしれません。
向いている/向いていないと聞くと、単純に筋肉がつきやすい/つきにくいといった身体面を思い浮かべると思いますが、今回はどちらかというと性格や内面に重視した内容で解説をしてきます。


ボディビルとの向き合い方
ボディビルという競技の特性について

まず、ボディビルという競技の特性について解説していきましょう。
ボディビルは、もちろん筋肉の大きさや絞り、バランス、芸術性などを競う競技ですが、他のスポーツと決定的に違うのは「選手同士を直接比較する」という点にあります。
他のスポーツであれば、例えば得点の多い方が勝ったり、格闘技であれば相手をノックアウトしたりと、その競技の結果で勝敗を決します。
一方、ボディビルは選手達が横並びで同じポーズを取り、審査員がその優劣を直接比較して順位がついていくという特性を持っています。
そのため、他のスポーツでは、もちろん結果としては点数を比較して高い方が勝ち、となるわけですが、それはあくまで結果がそうだったというだけであって、「選手同士が直接比較される(優劣をつけられる)」という特色がボディビルには強いのです。
また、他の競技では例えばラッキーパンチのような運の要素であったり、戦略や技術などフィジカル以外の面も大きく関与しますが、ボディビルの場合はほとんどがそのフィジカルのみで勝敗がついてしまう、非常にシビアな側面も持ち合わせているめ、より他者への優劣感や劣等感を生みやすい競技であると私は感じています。
他人と比較する(優劣をつける)とどうなるか

では、この「他人と比較する(優劣をつける)」という環境が続くとどうなるでしょうか?
結論から先に述べると「自信を失い、不幸になります」。
これはボディビルに限った話ではなく、日常生活でも様々な場面で言えることです。
インスタグラムを開けば他人の幸せそうな投稿が目に入り、富裕層に嫉妬する。
結局のところ他人の良い面、幸せそうな面ばかりが目に入ってしまい、そうでない自分と比較をすることで落ち込んでしまうのです。おそらくほとんどの人に経験があるでしょう。
そして、ボディビルという競技においては、この「他人と比較する(優劣をつける)」という面が顕著に現れるのです。
また、昨今ではYouTubeやインスタグラム、あるいはボディビル専門誌など様々なメディアにおいて、有名選手や将来有望な若手選手ばかりが取り上げられるようになりました。
そして、そのような情報が目に入ってくる度に自分と比べて落ち込んでしまう。
そうして自信を失い、だんだんと不幸になっていくのです。
ボディビルに向いている人

では、どんな人がボディビルに向いているのでしょうか?
向いている人その1
まず1つ目は、生まれ持った素質や環境に恵まれている人、つまり筋肉がつきやすい人ですね。
これは性格や内面とは関係ないですが、比較的すぐに結果を出せてしまい、たとえ他人と比較しても自分の方が常に優位なので、落ち込むことがありません。イージーモードってやつですね。
向いている人その2
2つ目は、ほどよくストイックで、ほどよくいい加減な人です。(ここでは良い意味で「いい加減」という表現をしています)
このタイプの人は、たとえ他人と比較して自分が劣っていると感じても、自分をあまり責めることがないのですぐに立ち直ることができます。またストイックな面も持ち合わせているので、その悔しさをバネにして向上心を持ち続けることができます。
ボディビルに向かない人

ではボディビルに向かない人とはどういう人でしょうか?
それは「ストイックすぎる人」です。

「ボディビル=ストイック」というイメージがあるため意外に思われるかもしれませんが、ストイック過ぎるのはむしろ大きなデメリットになります。
このタイプは、他人と比較して自分が劣っていると感じると、必要以上に自分を責めてしまう傾向にあります。
- あの人に比べて自分は何をやっているんだ
- ここまでやってきてこの程度の成績とは、なんて自分は無能なんだ
- 無能な自分はさらに自分を追い込まなければいけない
そういった思考が働き、より一層厳しい環境を自分に課すようになります。
そして今まで以上にハイボリュームで過酷なトレーニングを自らに課し、食事制限もさらに徹底し、自分の身体や心の声を無視して、ただひたすらに自分を追い詰めるようになっていくのです。「追い込む」というより「追い詰める」という感じですね。
競技を始めたての頃や、まだ年齢が若いうちは、それが向上心に繋がり、多少無理をしても身体は反応してくれるため、メンタルも高い状態を保つことができますが、いずれは限界が必ずやってきます。
しかし、ストイックすぎる人はその限界すらも認めることができないため、さらに負のループへとハマっていくのです(まさに、私が数年前に体験したことです)。
これでは成績が伸びるわけもなく、幸せにもなれませんよね。ただ苦しいだけの競技人生になってしまいます。
ボディビルとの向き合い方を変えよう

そんなストイック過ぎる人は、以下の方法でボディビルとの向き合い方を変えていくと良いでしょう。
対策1:他人ではなく過去の自分と比較する
これはいろんな選手も口にしていますが、他人ではなく過去の自分と比較をしましょう。
これは「筋トレのモチベーションを維持するコツ9選」でも取り上げましたが、筋肉というのは遺伝子レベルで発達しやすい人もいるし、性別や年齢、生活環境によって成長速度は大きく異なるので、他人と比較しても意味がありません。
それよりも、自分自身が過去と比べてどれだけ成長できたかを考えてみましょう。
対策2:結果より経験に自信を持つ
結果より経験に自信を持ちましょう。
ストイックなあなたはこれまでの取り組みの中で様々なことを考え、行動し、そして振り返ってきたと思います。
そして、それらの経験は、すぐに結果が出てしまうような人にはとてもできない、あなただけの貴重な経験となったはずです。その経験に対して自信を持ってください。
そして、苦しい中でも決して諦めず継続してきたあなたは、すぐに結果を出せた人よりよっぽどタフで強い人だと私は思います。そんな自分に対して自信を持ってください。
対策3:メディアを遮断する
インスタグラムなどのSNSや雑誌など、外部から入ってくる情報を遮断しましょう。
そもそも情報が入ってこなければ、他人と比較することすらありませんからね。
インスタグラム等のアプリをアンインストールする、ボディビル雑誌を読まない、赤の他人が出ている大会は(日本選手権であっても)観ない。
そうやってメディアをあえて遮断してみると良いでしょう。
すると不思議なことに、今まで気になっていたライバルの成績や、周りからの自分への評価などが、だんだん気にならなくなっていきます。
実際、自分一昨年(2023)と去年(2024)の日本選手権はほとんど見ていません。興味すら湧かなかったです。
対策4:考え方を変えてみる
それでも周りの選手と自分を比較してしまう場合は、例えば、こう考えてみてはどうでしょうか?
トップ選手達は、やっていることが上手くいっているだけ、と考えるのです。
ゲームでいえばイージーモードでやっているだけ。体質であったり、環境に恵まれているだけなのだと。
そして、そんな彼らを持ち上げているSNSやメディアは、結果や見た目という表面上の分かりやすい部分しか物事を見ていない、非常に「浅はか」な奴らである、と考えるのです。そして、トップ選手達を賞賛したり応援することで、自分があたかもその選手の仲間になったかのような錯覚に浸り、気持ちよくなっているだけなのだ、と。
あなたもスポーツなどを観戦している時、そのチームや選手に特別な思い入れがなければ、ついつい勝ちそうなチームを応援してしまいませんか?結局、自分が応援する対象が勝つことで、自分も勝った喜びを感じたい、つまり優越感に浸りたいだけなのです。
それと同じで、彼らは自分が優越感に浸りたいばかりに、トップ選手ばかりを追いかけている(注目している)、いわばニワカなんですよ。
もちろん、その選手と親交があったり、昔からずっと応援しているなど、その選手に思い入れがあって応援されている人も中にはいると思います。でも、ほとんどのファンは、その選手がただ「強いから」「凄い身体をしているから」応援しているのではないでしょうか?(つまり「強けりゃ誰だっていい」んです。選手を結果だけでしか観ていないのですから。)
そう考えると、トップ選手を賞賛する声とか、そんな奴らにチヤホヤされることなんて、全くもってどうでもいいと思えませんか?そんなものに何の価値があるんだと。
そんなことより、自分を本当に応援してくれる人、支えてくれる人、そして自分自身のために頑張りましょうよ。
イージーモードでクリアしても、そのゲームは本当に楽しいでしょうか?ハードモードや縛りプレイで悪戦苦闘しながらクリアする方が、よっぽど価値があると思いませんか?
対策5:競技に取り組む期間を限定する
自分にストイックすぎる性格の人は、先ほども述べたように、そのストイックな性格が向上心に繋がり、競技を開始して最初の数年は競技者として大きなプラスに働きますが、やがてその性格は自分を苦しめるようになっていきます。
ですので、例えば競技を始めて5年以内にこれを達成する、といった、比較的短期間での目標を立て、その期間内で全力投球をする、といった取り組み方をすると良いと思います。
そして、5年後にその目標がたとえ達成できなかったとしても、競技はそれでスパッと辞めて、別の生き方(新たな生きがい)を探してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、ボディビルに向いている人・向かない人について、性格面から取り上げてみました。
私は2016年にボディビルを始めてから、その結果に一喜一憂し、その度に様々なことを考えてきました。
元々、自分に厳しい性格ゆえに、失敗や敗北を経験する度に自己嫌悪に陥ることが多い競技人生だったと思います。
ただ、そんな競技生活を続けていくうちに、だんだんと今回取り上げたような考えに至ったのです。
上位の成績を残したからと言って、それは何ら特別なことではない。結果が全てではない。
そこに至るまでの過程・経験こそが新たな思想を生み、自己の成長に繋がるのだと。
こんなことを書きながらも、いまだに自分はボディビルという競技をどこか苦しみながら続けている側面は否定できません。もしかしたら、近いうちに競技をやめるかもしれません。
ただ、競技をやめるその日まで、ボディビルとは何か、ボディビルを通して得られる幸せとは何かを、これからも追求し続けていきたいと思います。
あなたにとってボディビルとは何ですか?
コメント