🌟 この記事はこんな方にオススメ!
- ✅ 減量・ダイエット中の人
- ✅ 体重の減少に停滞を感じている人
- ✅ 減量・ダイエットを成功させたい人
減量を進めていると、必ず訪れるのが「停滞期」です。
体重が横ばいになり、鏡に映る姿も変わらず、「もう落ちないのでは?」と不安になる人も多いでしょう。しかし、停滞期は誰にでも起こる自然な現象です。焦って極端なことをしてしまうと、かえって筋肉を落としたり、メンタルを崩してしまう原因になります。
この記事では、一般的に知られている停滞期の突破法を解説したうえで、私の実体験を交えて「停滞期を無事に乗り越える方法」を紹介します。
なぜ停滞期は起きるのか?
停滞期の主な原因は以下の通りです。
- 基礎代謝の低下:体重が落ちると必要エネルギーも下がるうえ、いわゆる「代謝適応」により消費エネルギーが想定以上に低下することがある(Most 2020、StatPearls 2024)。
- ホメオスタシス(恒常性):体は省エネ方向に適応し、消費エネルギーを抑えようとする(StatPearls 2024)。
- 水分・グリコーゲンの変化:体重の見かけ上の横ばいは、体内水分の変動によることもある(同上)。
つまり、停滞期は「減量がうまくいっていないサイン」ではなく、「体が順応しているサイン」だと理解することが大切です。
一般的な停滞期突破法
食事の調整
停滞期の最初の対応は食事の見直しです。
体重が落ちるにつれて必要なエネルギー量も減るため、同じカロリーでは落ちにくくなります。ここで大切なのは、小さな調整から始めることです。例えば炭水化物を20g減らす、脂質を5g減らすなど、50〜100kcal程度の微調整で十分です。
また、同じ食材ばかりを食べていると代謝が停滞しやすいので、炭水化物を白米からオートミールに変える、タンパク源を鶏むね肉から魚に変えるといった工夫も有効です。
有酸素運動の追加
停滞期には軽い有酸素運動を取り入れるのも有効です。
週2〜3回、30分程度のウォーキングやバイクを追加するだけでも消費カロリーは増えます。すでに有酸素をしている場合は、時間や頻度を少し増やすだけで十分です。
ただし、やりすぎは禁物。長時間の有酸素は筋肉分解を招く可能性があるため、あくまでも微調整という意識を持つことが重要です。
③ リフィードやチートデイ
停滞期を打破する手段としてよく知られているのが「リフィード」や「チートデイ」です。
【リフィード】
ダイエット中にエネルギー不足で低下した代謝を一時的に回復させるために、計画的に炭水化物(糖質)の摂取量を一時的に増やす食事戦略のこと。
【チートデイ】
チートデイはカロリー制限による心身のストレス解消も兼ねて、摂取内容に制限なく好きなものを食べる日のこと。
- 炭水化物を一時的に多く摂取することで、低下したレプチン(代謝に関わるホルモン)を回復させ、代謝を一時的に活性化させる効果があります(Mendoza-Herrera 2021)。
- レジスタンストレーニング者を対象に、リフィードで除脂肪量や安静代謝率の低下を緩和できる可能性を示した研究もあります(Campbell 2020)。ただし頻度が高すぎると逆効果になり得るため、計画的な実施が前提です。
また、好きなものを食べることで精神的なリフレッシュにもつながります。ただし、頻度が多すぎると逆効果になるため、2〜3週間に1回程度が目安です。
トレーニング内容の変更
筋肉への刺激を変えることも停滞期突破には有効です。
刺激の様式(重量・レップ・種目・休憩)を一時的に変えると、代謝適応の停滞打破やパフォーマンス維持に役立つと報告されています(Trexler 2014)。
高重量・低レップ中心なら中重量・高レップに切り替える、種目を一時的に変えるなど、普段と違う刺激を入れることで体が反応しやすくなります。
また、休憩時間を短くしてサーキット形式にすると消費カロリーも増え、減量にプラスになります。
休養を取る
意外と多いのが「やりすぎ」が停滞の原因になっているケースです。
睡眠不足や疲労の蓄積はホルモンバランスを崩し、脂肪燃焼を妨げます。思い切って1〜2日完全休養を入れることで、体重が再び動き出すこともあります。
自分が実施した突破法(実体験)
白米の量を調整してペースを維持
自分の場合、減量は「月2kgペース」を目安に進めました。
そのために活用したのが白米の量の調整です。
最初は1食200gからスタートし、減量のペースが落ちてきたら180g、170g…と段階的に減らし、最終的には150gにまで落としました。
これにより、極端に食事を削らず、安定したペースで体重を落とすことができました。
👇以下は減量期の1日の食事メニューです。
朝
白米 200g → 最終150g/サバ缶 1つ/温泉卵 1つ/ヨーグルト 150g/ミックスナッツ 20g/ブルーベリー 20g/蜂蜜 少量
昼
白米 200g → 最終150g/鶏むね肉 150g/温泉卵 1つ/ブロッコリー 80g/カット野菜 150g(スーパーなどで売っている袋に入ったやつ)
夕方
白米 200g → 最終150g/鶏むね肉 150g/温泉卵 1つ
トレーニング後
白米 200g → 最終150g/鶏むね肉 120g/温泉卵 1つ
チートは一切入れなかった
一般的には停滞期にチートを入れることが推奨されますが、自分はあえてやりませんでした。
なぜなら、停滞していても1週間ほど同じ食事を続ければ、またストンと1kg程度落ちていったからです。
結局、体重が動き出すのは「タイミングの問題」であり、チートを入れるかどうかは本質的ではないと感じています。
必要に応じて白米を増やす
トレーニングで力が出にくい、疲れが溜まっていると感じた時には、朝食の白米だけ250gや300gに増やすこともありました。こうすることでパフォーマンスを維持しながら、基本は淡々と同じ食事を続けました。
有酸素運動は減量初期からしっかりめに
一般的に、有酸素運動は「最後の切り札」として行うパターンが多いと思いますが、私の場合は減量初期からしっかり行っていました。
減量初期はまだ体力が十分にあるので、有酸素運動をしっかりめに行っても疲労が溜まりにくいです。逆に減量末期に有酸素運動をしてしまうと疲労が蓄積してしまい、疲労回復の妨げになったり代謝の低下を招き、停滞に繋がります。
減量初期はクロストレーナーをしっかり30分行い、減量末期は散歩やウォーキングなどの低負荷の有酸素運動に切り替えて行っていました。
減量期の効果的な有酸素運動の仕方については以下の記事でも詳しく紹介しています。
実際の体重の推移
最後に最新(2025年シーズン)の減量期間中(2025/1~2025/7)の体重推移を紹介します。
約6ヶ月かけて15㎏の減量(86kg→71kg)に成功しました。
グラフを見ても、体重の増減や停滞を繰り返しながら体重が減っていることが分かると思います。停滞を感じたタイミングで、1食あたりの白米の量を少しだけ減らしていきました。
まとめ
停滞期は「失敗」ではなく「誰にでも訪れる当たり前の現象」です。一般的な方法(食事調整、有酸素運動、リフィード、トレーニングの変更、休養)はもちろん有効ですが、最も大切なのは焦らず継続することです。
自分の経験から言えるのは、特別なことをしなくても「計画通りの食事を粘り強く続ける」だけで体重はまた動き出すということ。停滞期を怖がらず、自分の体を信じて淡々と取り組んでいきましょう。
次回の「減量期あるあるシリーズ」では、減量期の飲み会の付き合い方について詳しく解説します。会社勤めをしている方などは、仕事の付き合いで減量期に飲み会に参加しなければならない時があると思います。そんな時、どのような対策を取るべきか?私の経験も含めて対策方法を紹介したいと思います。
参考文献
- Most J. et al. Impact of calorie restriction on energy metabolism in humans (2020). リンク
- StatPearls: Management of Weight Loss Plateau (2024). リンク
- Trexler ET. et al. Metabolic adaptation to weight loss: implications for the athlete (2014). リンク
- Campbell BI. et al. Intermittent energy restriction in resistance-trained individuals (2020). リンク
- Mendoza-Herrera K. et al. The Leptin System and Diet (2021). リンク
減量期あるあるシリーズ
減量期に起こりがちな様々な悩みにお答えするシリーズを展開しています。
👇【第1回】減量期に有酸素運動はした方がいいのか?と悩む方はこちら
👇【第2回】減量期の便秘に悩んでいる方はこちら
👇【第3回】減量期の空腹感に悩んでいる方はこちら
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